メンバー

小暮 敏博

KOGURE, Toshihiro

教授
地球生命圏科学講座

居室: 理学部1号館C棟540
電話: 03-5841-4546
ファックス: 03-5841-4555
メールアドレス:
HP: http://www-gbs.eps.s.u-tokyo.ac.jp/kogure/

研究分野

鉱物学・物質科学・電子顕微鏡・結晶学

研究内容

各種電子顕微鏡やX線回折などの物理分析的な手法を用いて,地表の鉱物あるいはそれに関連する物質の微細構造の解析や、その形成機構について明らかにする研究を進めています。特に土壌などの無機成分として地球表層を覆い、生命・環境と密接に関連する粘土鉱物やそれに関連した層状珪酸塩鉱物や層状物質を主要な研究対象としています。粘土鉱物のほとんどは数μm以下の微細な結晶であり、現在でも構造の詳細が明らかでないものが多々あります。そこで原子配列を直視できる高分解能電子顕微鏡を中心に、その構造の解明に注力しています。また最近はこれに関連して、2011年に発生した福島原発事故によってもたらされた放射能汚染の実態を鉱物学的視点から明らかにしようとしています。一方、生物がその生命活動に利用するために形成する無機物質(生体鉱物)の研究も進めています。同じ物質でも地質学的・無機的なプロセスで形成された一般的な鉱物と生体鉱物では、その組織や構造が大きく異なっている場合が多く見られます。そのような違いはどのようなメカニズムで現れるのかを、生体鉱物の微細構造の解析あるいはそれに倣った結晶合成により、明らかにしようとしています。また主に電子線を用いた鉱物の新しい解析手法の開発などにも取り組んでいます。

主要論文・著書

1. Mukai, H., A. Hirose, S. Motai., R. Kikuchi, K. Tanoi., T. M. Nakanishi., T. Yaita and T. Kogure (2016) Cesium adsorption/desorption behavior of clay minerals considering actual contamination conditions in Fukushima. Sci. Rep., 6, 21543
2. Suzuki, M., H. Kim, H. Mukai, H. Nagasawa, and T. Kogure (2012), Quantitative XRD analysis of {110} twin density in biotic aragonites, J. Struct. Biol., 180, 458-468
3. Kogure, T., K. Mori, V.A. Drits, and Y. Takai (2013), Structure of prismatic halloysite, Am. Mineral., 98, 1008-1016
4. 小暮敏博, 福島で放射性セシウムを吸着・固定している鉱物は何か, 地球化学, 49 (2015) 195-201
5. 小暮敏博, 高分解能TEMとX線回折シミュレーションによって明らかにされる層状珪酸塩鉱物中の積層不整、日本結晶学会誌、53 (2011) 52-57.
6. 小暮敏博, 高分解能透過電子顕微鏡によるcharoiteの構造解析 - 30年の時を経て明らかになった宝石中の原子配列、未来材料、12月号 (2010) 1-5