メンバー
杉田 精司SUGITA, Seiji 教授 居室: 理学部1号館806 |
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研究分野惑星探査、比較惑星学 研究内容惑星の起源と進化を理解するため惑星探査を行っている。他の惑星や衛星を調査して、地球との違いを明らかにすることが目的である。「はやぶさ2」計画に参画し、可視分光カメラのサイエンス責任者を務めている。2018年6月の小惑星リュウグウ到着以来、観測運用とデータ解析に忙しい毎日を送っている。米国が「はやぶさ2」と極めて類似したOSIRIS-REx探査機を打ち上げたので競争が大変だが、日本の計画を米国がまねた珍しいケースであり、競争の甲斐もある。どちらも水や有機物を豊富に含んだC型小惑星から試料を持ち帰る計画である。可視分光カメラが得た詳細な多色画像の分析からは、物質分布や地形に関する情報が得られ、リュウグウおよび母天体の進化の概略を得ることができた。こちらの研究は、大型プロジェクトの動向に左右されるリスクもあるが、宇宙を実感できるメリットがある。はやぶさ2とOSIRIS-RExの次には、欧州宇宙機関(ESA)からHera探査機への国際チームへの参加が要請されている。2024年の打上げを目指して準備を開始したところである。さらに、将来の月や火星の着陸探査計画を見据え、レーザーを用いた元素組成計測装置(LIBS)やK-Ar法を用いたその場年代分析装置の開発も進めている。 主要論文・著書
1. Sugita, S., R. Honda, T. Morota, S. Kameda, H. et al. (2019), The geomorphology, color, and thermal properties of Ryugu: Implications for parent-body processes, Science, 364, eaaw0422 1-11. doi: 10.1126/science.aaw0422. |