メンバー

杉田 精司

SUGITA, Seiji

教授
宇宙惑星科学講座

居室: 理学部1号館806
電話: 03-5841-4543
ファックス: --
メールアドレス:
HP: http://www.astrobio.k.u-tokyo.ac.jp/

研究分野

惑星探査、惑星科学、アストロバイオロジー

研究内容

惑星の起源と進化を理解するため、室内実験と惑星探査の両面から研究を行っている。室内実験では、惑星初期進化で支配的な役割を果たした小天体衝突の機構解明に力を注いでいる。地球の基本形が作られた地球集積期やその直後の時代の表層環境の解明が目的である。特に、大気圏や水圏の質量と組成を決定する衝突蒸発現象機構の解明のため、高速度衝突実験と高速分光計測を用いた研究を行っている。こちらは、自分だけの自由な発想で行えるタイプの研究である。惑星探査は、他の惑星や衛星を調査して、地球との違いを明らかにすることが目的である。2014年に打ち上げられた「はやぶさ2」計画に参画し、可視分光カメラ開発のサイエンス担当者を務めている。米国がOSIRIS-Rex計画を打ち出したので競争が大変だが、日本の計画を米国がまねた珍しいケースであり、競争の甲斐もある。どちらも水や有機物を豊富に含んだC型小惑星から試料を持ち帰る計画である。可視分光カメラは小惑星上の物質分布や地形を調べ、どこから試料を採るか決めるための重要な情報を得る。こちらの研究は、大型プロジェクトの動向に左右されるリスクもあるが、宇宙を実感できるメリットがある。さらに、将来の月や火星の着陸探査計画を見据え、レーザーを用いた元素組成計測装置(LIBS)やK-Ar法を用いたその場年代分析装置の開発も進めている。

主要論文・著書

1. Cho, Y., S. Sugita, S. Kameda, Y. N. Miura, et al. (2015), High-precision potassium measurements using laser-induced breakdown spectroscopy under high vacuum conditions for in situ K-Ar dating of planetary surfaces, Spectrochim. Acta Part B, 106, 28-35.
2. Kamata, S., S. Sugita, Y. Abe, et al. (2015), The relative timing of Lunar Magma Ocean solidification and the Late Heavy Bombardment inferred from highly degraded impact basin structures, Icarus, 250, 492-503.
3. Ohno, S. T. Kadono, K. Kurosawa, T. Hamura, T. Sakaiya, K. Shigemori, Y. Hironaka, T. Sano, T. Watari, K. Otani, T. Matsui and S. Sugita (2014), Production of sulphate-rich vapour during the Chicxulub impact and implications for ocean acidification, Nature Geoscience, 7, 279-282
4. 杉田精司,火星のアストロバイオロジー探査はどこまで進んだか,地球化学,45, 181-197,2011.
5. 廣井孝弘,杉田精司,C型小惑星の探査における可視・近赤外分光の役割,日本惑星科学会誌 遊星人, 19, 36-47, 2010.
6. 杉田精司,宮本英昭,橘省吾ほか, MELOSの目指す火星表層科学探査, 日本惑星科学会誌 遊星人, 18, 79-83, 2009.