メンバー
篠原 雅尚SHINOHARA, Masanao 教授 居室: 地震研究所605-1 |
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研究分野海洋地震学 研究内容地殻と上部マントルからなっている地球表層は、地球の中でも最も活動的であると考えられています。地球表層活動は、我々の生活とも密接に関係しており、このダイナミクスを明らかにすることは、私たちを取り巻く環境を理解するだけでなく、地震予知などの社会生活に重要な情報を含んでいます。地球表層活動は、1960年代に提唱されたプレートテクトニクスによって、大枠は理解できるようになりました。地球表層活動が最も活発なところは、海溝、海嶺などのプレート境界です。しかし、プレートテクトニクスは海溝での海洋プレートの沈み込みに伴って、具体的にどういうことが起こっているのかというようなことを明らかにするまでには、至っていません。地球表層活動を正しく理解するには、活動な最も活発なところ、すなわちプレート境界において、何が起こっているかをきちんと把握する必要があります。現在、プレート境界のほとんどは、海底となっています。物事を理解するためには、それが起こっている現場にいって、よくみるというのが、基本だと考えていますから、海底での観測がどうしても必要になります。また、その方法としては、空間分解能が最もよい地震学的手法を採用しています。幸いにも、現在は海底地震計という測器が利用可能ですから、十分な実験・観測を行うことができます。しかしながら、海洋観測は、観測技術としてはフロンティアの領域で、目的の実験観測を行うためには、測器開発を行う必要もあります。現在はプレート境界域の中でも海溝・島弧・背弧海盆系(すなわちプレート収束域)のダイナミクスに特に興味を持っています。この領域において実験・観測を行うわけですが、島弧は陸上になっていることが多く、海域と陸域にまたがる実験・観測を行う必要もあります。海陸境界域の実験・観測は、これまであまり行われておらず、観測方法の開発も含めて、新しい領域であると考えています。 主要論文・著書
1. Shinohara, M., T. Yamada, T. Kanazawa, N. Hirata, Y. Kaneda, T. Takanami, H. Mikada, K. Suyehiro, S. Sakai, T. Watanabe, K. Uehira, Y. Murai, N. Takahashi, M. Nishino, K. Mochizuki, T. Sato, E. Araki, R. Hino, K. Uhira, H. Shiobara, and H. Shimizu, Aftershock observation of the 2003 Tokachi-oki earthquake by using dense ocean bottom seismometer network, Earth Planets Space, 56, 295–300, 2004 |