メンバー

黒川 宏之

KUROKAWA, Hiroyuki

准教授
総合文化研究科

居室: 駒場キャンパス 16号館801B
メールアドレス:
HP: http://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/hirokurokawa/home

 

研究分野

惑星系形成・惑星環境進化・惑星物質循環・太陽系・系外惑星系

研究内容

地球を含む多様な惑星がどのように誕生し,その姿を変えていくのかを研究しています.研究対象は地球や火星のような地球型惑星から,巨大ガス惑星,巨大氷惑星,小天体,惑星誕生の舞台となる原始惑星系円盤と多岐に渡り,これらの天体の研究を通じて,惑星(系)の起源と進化の全体像を明らかにすることを目指しています.研究手法としては主に理論モデリングやコンピューターシミュレーションを軸としており,原始惑星系円盤のガスダイナミクスや天体集積過程の数値シミュレーション,温室効果や光化学反応についての大気科学理論モデル計算,惑星内部の熱進化計算などを行っています.また,理論研究の予想をいかに実証するか,既存の物証を理論研究を通じてどのように解釈するかという観点で,実験・観測・探査を専門とする研究者との共同研究を精力的に進めています.理論研究で得た知見をもとに,太陽系探査で得られたデータの解析や,将来探査計画の立案も行っています.

主要論文・著書

1. Kurokawa, H., Laneuville, M., Li, Y., Zhang, N., Fujii, Y., Sakuraba, H., Houser, C., and Cleaves, H. J. (2022), The origin of Earth's mantle nitrogen: primordial or early biogeochemical cycling? Geochemistry, Geophysics, Geosystems, 23, e2021GC010295.
2. Kurokawa, H., Shibuya, T., Sekine, Y., Ehlmann, B. L., Usui, F., Kikuchi, S., and Yoda, M. (2022), Distant formation and differentiation of outer main belt asteroids and carbonaceous chondrite parent bodies. AGU Advances, 3, e2021AV000568.
3. Kurokawa, H., Miura, Y. N., Sugita, S., Cho, Y., Leblanc, F., Terada, N., and Nakagawa, H. (2021), Mars' atmospheric neon suggests volatile-rich primitive mantle. Icarus, 370, 114685.
4. 黒川 宏之 (2023), 小惑星リュウグウと初期太陽系:はやぶさ2探査の成果と未解決の謎, Viva Origino, 51(3), 5.
5. 黒川 宏之 (2019), 惑星系の形成と進化 (日本惑星科学会2018年度最優秀研究者賞受賞記念論文), 遊星人, 28(4), 266-276.
6. 黒川 宏之, 櫻庭 遥 (2018), 火星大気と表層水の起源と進化:理論モデルと同位体組成からの制約, 遊星人, 27(3), 127-137.